虫歯は自分のせい?

 

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「義務教育の中で歯磨きをするよう教えてきたので、大人になって虫歯が出来てしまったら自費で治療して下さい。正しく歯磨きをしなかったあなた自身の責任ですので、これ以上国でお世話することは出来ません。」

 

これは膨らみ続ける医療費の削減に関する一つの理論だそうで、歯科だけではなく医科でも同様の理論に基づくいくつかの具体的な病名が挙げられているそうです。

 

さて、この理論が正しいかどうは別にしまして、医療費が膨らみ続けることが今後の国の収支に良くない影響を与えることは客観的事実であり、同じ釜の飯を食う国民として心配をしなければならないのが現実でしょう。

 

ここで私が思いますのは、自己責任についてです。アメリカでホットコーヒーを間違えて自分の体にこぼしてしまった人がマクドナルドを訴え勝利した頃、多くの日本人はその訴えと裁判所の判断を疑問視していたと私は感じています。体の濡れた猫を電子レンジで乾燥させないでください、などの過剰と思える製品注意書きもその後に続いたことではなかったでしょうか。

 

そして日本でも、時代が進むにつれ最終ユーザー保護制度の類が急激に増えて参りました。制度類を増やせば国がお金を使う新しい機会もそれだけ増えます。制度が増えています中で新しい病名(病気ではなく病名)も増え続けていまして、それまで病気とされなかった症状に新しく病名を付け病気とみなされるケースも見られ、これは国の医療費をそれだけ使う機会を増やすことに繋がります。この反対が、大人の虫歯を病名一覧から削除するという一つの考え方になる訳です。

 

医療業界で回るお金の量が増えれば有難いと言う一人は医療機器製造業の私でありますが、私も国の釜の飯を食う一人でありますので削減も当然考えなければなりません。その上で思いますのは、保険制度を含む社会的な様々な制度類で保護される側に自己責任を求めていくことは今後必要になってくるのではないでしょうか。

 


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